「機能的価値」と「情緒的(感情的)価値」という言葉、知ってますか?
機能的価値:当該ブランドが顧客・ステークホルダーに提供することができる、他が真似しづらい特別の機能や品質的特長のこと。
情緒的(感情的)価値:ステークホルダーの情動に訴えかける価値のこと。機能価値と対を成す概念。人が何かに憧れを感じるとき、その何かの機能面だけを見ているのではない。むしろ、そのものを持つことで覚える誇りや、そのものを利用することで感じるワクワクした感情などが羨望の的となる。
https://www.gramco.co.jp/
要するに
機能的価値=スペック
情緒的価値=憧れ・ステータス感
です。
今日は「これを分かっていないと、自分にとって価値のないものに大枚はたいたり、持ってても気分のアガらないものを買ってしまうよ!」というお話。
Table of Contents
機能的価値と情緒的価値
機能的価値の世界
先程も書いた通り、機能的価値とはスペックで測れるもの。
「1週間持つバッテリー」とか、「世界最軽量」とか、「シルバーを使用」とか、どこの誰が見ても変わらないものです。
一般的に「コスパが良い」と言われるものは機能的価値の割にお値段が安いものを指すことが多いと思います。
情緒的価値
一方の情緒的価値は、「情動・情緒に訴えかける価値」というだけあって、計測が難しいもの。
作り出されたイメージの世界です。
「1週間かけて制作」とか「国産」とか「Apple」とか、事実は事実なんだけど、そこから生まれるイメージが事実以上に膨らんでいるもの。
あとは「作家の~さんが作っている○○」とか「芸能人の~さんが使っている○○」なんかも類語だと思います。
最近の CM で一番顕著だなと思ったのがキリンの CM。
具体的に「何のホップを使っている」とか「○億本売れている」ではなくて、「手間と時間をかけている」というイメージだけで訴えかけています。
「手間暇」が好きなには刺さるでしょうね。。。
トヨタのこのCMも典型的な情緒的価値を訴えるもの。※娘を持つパパは涙腺崩壊しちゃうので注意!
一瞬たりとも車のスペックに触れていないのに車が欲しくなっちゃうマジックです。
企業は機能的価値と情緒的価値を織り交ぜてマーケティングしている
・・・ということで、車のメーカーもビールのメーカーもその他どんな会社も、機能的価値と情緒的価値を織り交ぜてマーケティングしています!
Appleしかり「ブランディング」というものは情緒的価値を高めるためのものですが、機能的価値だけでも情緒的価値だけでも購入者の心理は動かないんですね。
ところで実は私、ここのところ、エルメスのバッグというものに強く惹かれていたんです。
バーキンとかケリーいうバッグがあるのですが、お値段はなんと100万円~4200万円。
このバッグが欲しくて、購買履歴を積むためにエルメスでティッシュケース(10万円)を買う人がいたり(爆)
機能的価値としては「最高級の革を使用」というのがあるにはあるですが・・・。
実際のところは重いし使いにくいバッグだと言われています。
それでも「欲しい!!!」という人が世界中で列をなしているのは、「エルメスのバッグを持っている」という情緒的価値そのもの。
「一度は持ってみたいな、買っちゃおうかな」と思ったりしたのですが、軽いバッグ至上主義の私はたぶん後悔するだろうなという気がします。
とはいえ、情緒的価値が無意味だと言いたいわけではありません。
情緒的価値は自分または他人によってイメージが壊されない限り、持っている間ずっと気分を良くしてくれる働きもあります^^
欲しいモノの機能的価値・情緒的価値を理解して納得した上でモノと付き合いましょうね^^